行商人に憧れて、ロバとモロッコを1000km歩いた男の冒険 レビュー

こんにちは。

今日は最近読んだ本の紹介をしたいと思います。

それがこちら。 

-リアルRPG譚- 行商人に憧れて、ロバとモロッコを1000km歩いた男の冒険

久々に専門書やバイオグラフィー以外の本でしたが、面白かったのでぜひ共有したいと思いました。

――きっかけは、八年前。
当時は海外に興味なんてなかったし、危ないというイメージの方が強かった。
ところが、突然親友のリッキーがフィリピンへ行ったきり、消息不明に……。
そこから始まる、おれの冒険譚。
エジプトの砂漠を渡るべく、ラクダ飼いの見習いになったら死にかけたり、
モロッコを変態ロバや番犬の子犬、小猫や鳥達と行商したり…。
まあ読んでみてくれ!

暴れロバ「モカ」に、荷車を引かせ、小猫、犬、鶏たちや黄金の鳩らと、徒歩で1059kmモロッコを横断した実話冒険記。

amazonより

一言で言えば、「旅」に出たくなる本！

個人的に世界中を旅したいという目標があるのですが、そんな人が旅に求める良くも悪くも非日常感が詰まっています。

見どころはなんと言っても、著者　春間豪太郎という人間。

１クレイジーさ。

まずエジプトの砂漠に行く人はいても、ラクダと一緒に横断しようとする人はなかなかいませんよね。

そして実際には、モロッコをロバ、猫、鳥、犬を率いて旅をします。おまけに現地で行商人として資金も調達してしまうなんて、漫画のようなストーリーじゃないですか。

また、注目してほしいのが、彼のサバイバル術。

決して安全とは言えない場所で様々なハプニングに襲われますが、時には人と交渉し、時には自力で解決し、見事に目標を成し遂げます。

ここで学べるのは、行動力の大切さ以上のものです。

２動物愛

彼は旅の途中に仲間を増やしていきますが、どんな時でも仲間たち、すなわち動物を第一に考えて行動します。当たり前のように聞こえますが、過酷な環境の中で自分より優先させることは容易くはないように感じます。

彼と動物たちのやりとりは終始読者のハートをウォームしてくれます。

最後にこの本を読んで改めて思ったことがあります。 

それは地域によって、育った環境によって皆「当たり前」が異なるということ。

作中にしばしば現地人の動物に対する扱いや態度が描写されています。

その様子は私たちの常識では考えられなかったり、なんて残酷なんだと非難したくもなるでしょう。しかし、これはあくまでも私たちの目から見た世界であり、彼らにとっては当然のこと、ましてや悪気なんてないのです。

動物を大切にした方がいいのは前提としつつも、どちらの意見が100%正しいとはいうことができないのです。

これがまさに異文化理解の難しいところで、少なくとも気づきのある私たちは異文化と向き合わなければいけないと思いました。

さて、今回は皆さんにも読んでほしいということで、あくまでも紹介文として内容を詳細には述べませんでした。

彼の今後の活躍にも期待です。

それでは